戦姫アリシア物語 ②　婚約破棄してきた王太子に渾身の右ストレート叩き込んだ公爵令嬢のはなし　特集ページ

“てぃんくる・らぶ・ふぇあ・すとーりぃ。アンヌのばっきゅん☆ぼーいずはんてぃんぐ”
という乙女ゲームの舞台であるブレストウィック王国。（ここで一旦ゲームのことは忘れて！）
王太子エドワードの婚約者兼王国軍の元帥アリシアは、バカ王太子の訴状を右ストレートで退け、出奔。
侍女のメアリと王都を脱出する。そこへ手を差し伸べたのが、隣国の皇子ジークハルトだった。
なぜなら彼は3年前の戦闘でアリシアと出会い、一目惚れをしていたのだ。
そうして帝国へ亡命したアリシアはジークハルトに「后になってくれ」と即求婚される。
ジークハルトの人柄とゆかいな仲間たちの尽力により、意外とあっさり両想いになるアリシアとジークハルト。
アリシアが、王国のごたごたをそのままにしてはおけない、と王国への帰還を申し出ると、
「置いて行かないで！」となぜか帝国軍も付いてくる流れに。仕方ないな、と
「帝国軍元帥」として王国本土へ乗り込むことになったアリシアは、戦闘指揮官として、
元王国の人間として、なるべく血が流れない作戦を模索する。
その甲斐あってかグリム要塞跡攻防戦は、王国軍三万のうち戦死者は八百、
負傷者四千七百、対する連合軍の死傷者は五百未満という数にまで抑えられた。
その後、王太子エドワードを追撃し、帝国の完全勝利で戦争は終結。
このままジークハルトと結婚か？と思われたが、本来は「悪役令嬢」かつラスボスであるアリシア。
不遇な展開の可能性は摘まねば！　と、ジークハルトに心酔し始めていたレナード（王太子の側近）に
王国のことを丸投げして帰国させ、自分はジークハルトの側で学生になるのだった。
そして時が経つこと、数か月……